産業廃棄物収集運搬業などの許可には有効期間があり、期限が到来する前に更新申請を行う必要があります。
実務では、更新申請はしたが、満了日までに更新許可が出ない場合に業務を続けてよいのかという点が問題になります。

ここでは、更新許可が下りるまでの間に取られる措置について、法令上の整理を行います。


1.許可には有効期間がある

産業廃棄物処理業の許可には有効期間が定められており、通常は 5年間(優良認定を受けた場合は7年間)です。

有効期間が満了する前に更新申請を行わなければ、許可は失効し、その後は処理業を行うことができません。

そのため、実務では

  • 有効期限前に更新申請を提出すること
  • 満了日までに処分が出ない場合の取扱い

を理解しておく必要があります。


2.更新申請を期限前に提出した場合の効力

廃棄物処理法の規定では、

許可の有効期間内に更新申請がされた場合において、満了日までに更新の処分がされないときは、その処分がされるまで従前の許可は効力を有する

とされています。

つまり、

  • 有効期限前に更新申請をしている
  • 行政庁が審査中である

という状態であれば、更新許可が下りるまでの間は、従前の許可で業務を継続できるという扱いになります。

これは自治体の裁量ではなく、法令に基づく取扱いです。


3.なぜこの措置があるのか

更新審査には時間がかかることがあります。

  • 決算書の確認
  • 欠格事由の照会
  • 車両確認
  • 役員確認
  • 他県照会
  • 現地確認

などにより、満了日までに処分が出ない場合があります。

このとき、

申請者に責任がないにもかかわらず業務停止となることを防ぐため、更新申請が適法にされていれば、処分があるまで許可の効力が続くという制度になっています。


4.注意点(効力が継続しない場合)

次のような場合は、満了後に業務を続けられないことがあります。

■期限後に更新申請をした場合

期限後の申請は更新ではなく、

  • 新規扱い
  • 許可失効

となる可能性があります。

■申請が受理されていない場合

書類不備などにより申請が受理されていない場合は、更新申請をしたとは扱われないため、効力継続が認められないことがあります。

■不許可となる可能性がある場合

  • 欠格事由あり
  • 財務基準不適合
  • 講習未受講
  • 車両確認不可

などの場合は、更新が認められない可能性があります。

この場合でも、個別の取扱いは行政庁の指導によります。


5.実務上の注意

更新申請を行っていても、

  • 更新中であることの確認
  • 受付印のある申請書控えの保管
  • 行政庁からの指示への対応

などが必要になります。

自治体によっては

  • 更新申請受付証の携行
  • 契約書の記載注意
  • 元請への説明

などを求められることがあります。

実際の取扱いは自治体ごとに異なるため、必ず所管行政庁の指導に従うことが重要です。


6.まとめ

更新許可が下りるまでの間は、

  • 有効期間内に更新申請をしている
  • 満了日までに処分がされていない

場合には、法令上、従前の許可は処分があるまで効力を有するとされています。

ただし、

  • 期限後申請
  • 申請未受理
  • 不許可事由

がある場合は業務を継続できないことがあるため、更新申請は余裕をもって行うことが重要です。


※本記事は一般的な情報提供を目的としています。
内容は行政書士 吉田哲朗(行政書士吉田哲朗事務所 代表)が確認し、公開時点の法令・運用基準に基づき監修しています。
実際の申請要件や判断は、各行政庁の指導に従ってください。

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