修了証の期限はどこで決まっているのか

 「講習会は、いつ受けておけばいいのか」。許可の更新が近づくと、多くの担当者が迷うところです。修了証の有効期限が新規と更新で違うことも、分かりにくさの一因になっています。

 産業廃棄物収集運搬業の許可を受けるには、事業を的確に行うに足りる知識及び技能を備えていることが必要です(廃棄物処理法施行規則第10条第2号イ)。その証明として使われるのが、公益財団法人日本産業廃棄物処理振興センター(JWセンター)が実施する講習会の修了証です。ただ、修了証そのものに法律で有効期限が定められているわけではありません。許可申請書の添付書類として、どこまで前の修了証を認めるかを各行政庁が決めている、というのが実際のしくみです。

基本は「新規5年・更新2年」

 JWセンターの案内では、多くの自治体が新規講習会の修了証は修了の日から5年間、更新講習会の修了証は2年間として取り扱っているとされています。新規講習会は基礎から体系的に学ぶ長めの課程であるのに対し、更新講習会は基礎知識があることを前提とした短時間の課程です。この違いが、認められる期間の差につながっています。なお更新講習会は、過去に新規または更新の講習会を修了している方を想定した内容とされていますので、初めて受講する場合は新規講習会から始めるほうが理解しやすいでしょう。

「2年」が全国一律ではない点に注意

 もっとも、更新講習会の修了証を5年間として取り扱う行政機関もあると、JWセンター自身が案内しています。運用を見直す自治体も出てきており、全国どこでも同じルールというわけではありません。複数の都道府県で許可をお持ちの場合は、申請先ごとに取扱いが違う可能性がありますので、事前に所管部署へ確認しておくと安心です。

修了証が届くまで約3週間かかる

 見落としやすいのが、受講したその日に修了証が手元に来るわけではないという点です。JWセンターは、修了証を講習会終了後約3週間後に送付すると案内しています。さらに講習会は定員になり次第締め切りとなるため、希望の会場や日程がすでに埋まっていることも珍しくありません。「許可の期限が近いから来月受講しよう」では間に合わないおそれがあります。

期限が切れた修了証はどうなるのか

 有効期限を過ぎた修了証は、そのままでは許可申請の添付書類として使えません。この場合は、あらためて講習会を受講し直すことになります。一方で、修了証は免許のように常に有効な状態を保ち続けなければならないものではありません。JWセンターも、期限が切れても継続して取得する必要はないとしています。申請するタイミングで有効な修了証があればよい、という整理です。

許可期限から逆算して予定を組む

 更新許可申請は、許可の有効期間が切れる前に済ませておく必要があります。受付の開始時期は自治体ごとに定められていますので、許可証に記載された期限日を起点に、申請時期→修了証の到着→受講日→申込、という順で遡って予定を組むと無理がありません。期限の半年から1年前には講習会の日程を確認しておくのが、現実的な目安といえます。

誰に受講してもらうかも大切

 修了証は受講した個人の名義で交付されます。そのため、受講した役員や事業場の代表者が退職・交代すると、その修了証は使えなくなってしまいます。期限の管理と受講者の選び方をあわせて考えておくことが、更新のときに慌てずに済み、事業を守ることにつながります。

※本記事は一般的な情報提供を目的としています。
内容は行政書士 吉田哲朗(行政書士吉田哲朗事務所 代表)が確認し、公開時点の法令・運用基準に基づき監修しています。
実際の申請要件や判断は、各行政庁の指導に従ってください。

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吉田哲朗
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