名古屋市内で産業廃棄物の収集運搬を始めようとしたとき、最初につまずきやすいのが「許可はどこに申請するのか」という点です。名古屋市は廃棄物処理法上の政令市にあたるため、愛知県とは別に市が許可の窓口を持っています。ここを取り違えると、提出先が変わって手続きをやり直すことにもなりかねません。行政書士に相談する前に、ご自身で確認しておくと話が早く進むポイントを整理します。

名古屋市長の許可か、愛知県知事の許可か

 名古屋市の案内では、市内で産業廃棄物の収集運搬業を行う場合は市長の許可が必要とされています。ただし、積替え保管を伴わない収集運搬であれば愛知県の許可で行うことも可能とされています。つまり、名古屋市内だけで完結する事業なのか、県内の他市町村や他県まで走るのかによって、取るべき許可の組み合わせが変わってきます。なお愛知県に申請する場合、窓口は本社(個人の方は住所)の所在地によって振り分けられます。積替え保管を行う場合は用途地域などの要件が絡んで審査が複雑になるため、市も事前相談を求めています。

名古屋市の申請には「毎月20日」の締切がある

 意外と見落とされやすいのが受付の締切です。名古屋市では、新規と変更の許可申請の受付締切は毎月20日(20日が土曜・日曜・祝日・休日にあたる場合はその直前の開庁日)とされています。更新申請に毎月の締切はありませんが、許可期限の2か月程度前を目安に提出するよう案内されています。さらに標準処理期間はおおむね60日(土曜・日曜・祝日・休日を除く)ですので、逆算すると「来月から仕事を始めたい」というご相談は日程的に間に合いません。取引先との契約開始時期が決まっているなら、そこから逆算して早めに動き出すことが大切です。

講習修了証と手数料は先に確認しておく

 申請の前提として、公益財団法人日本産業廃棄物処理振興センターが実施する講習の修了が必要です。受講者は原則として、法人であれば業務を執行する役員、個人であれば申請者本人とされています。修了証には有効期限がありますので、以前に受講した修了証をお持ちの方は期限が切れていないか確認してください。手数料は収集運搬業で新規81,000円、更新73,000円、変更71,000円です。名古屋市では申請の受付後に送られる納入通知書で振り込む方式ですので、窓口に現金を持参する必要はありません。

相談前にそろえておきたい情報

 行政書士に手続きを任せる場合でも、事業の実態を示す情報は事業者ご自身しか持っていません。運搬する産業廃棄物の種類、使用する車両と自動車検査証記録事項、営業所の所在地、直近の決算書、役員の一覧――このあたりが手元にあると、初回の相談の時点で「取れるかどうか」「どのくらいかかるか」の見通しがかなり具体的になります。とくに経理的基礎の判断は決算の内容に左右されますので、赤字や債務超過が気になる方こそ、早い段階で数字を共有していただいたほうが打てる手は広がります。

 名古屋市の許可なのか愛知県の許可なのか、締切に間に合うのか、いまの決算で通るのか。こうした最初の判断がついてしまえば、あとの準備はぐっと進めやすくなります。ご自身の状況に当てはめた確認をご希望の方は、下記からお気軽にご相談ください。

【産業廃棄物収集運搬業許可について相談する】

※本記事は一般的な情報提供を目的としています。
内容は行政書士 吉田哲朗(行政書士吉田哲朗事務所 代表)が確認し、公開時点の法令・運用基準に基づき監修しています。
実際の申請要件や判断は、各行政庁の指導に従ってください。

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吉田哲朗
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