産業廃棄物収集運搬業の許可を取ろうと手引きを開いてみたものの、添付書類の多さに手が止まってしまう方は少なくありません。元請会社から許可の取得を求められている場合には期限もあり、調べながら自分で進めること自体が負担になります。ここでは、行政書士に依頼した場合に相談から許可取得まで何がどのように進むのかを、実際の順序に沿って整理します。

最初に確認されるのは「要件を満たしているか」

 相談の入り口で確認されるのは、許可の要件を満たしているかどうかという一点です。具体的には講習会の修了、経理的基礎、運搬車両などの施設、欠格要件に該当しないことで、ここが整っていなければ書類を作り込んでも申請には進めません。講習会については受講者が役員または政令使用人(個人事業主の場合は本人または政令使用人)である必要があり、修了証にも有効期間があります。

相談から許可取得までの実際の流れ

 手続きは、ヒアリングから始まり、見積り・受任、書類の収集と作成、申請、許可証の受取という順に進みます。登記事項証明書・住民票の写し・納税証明書といった公的書類は行政書士が代理で取得できるため、依頼する側で用意するのは決算書・車検証・車両写真など手元にある資料が中心です。審査に要する期間は標準処理期間として各自治体が公表しており、愛知県では39日(土曜・日曜・祝日を除く)とされています。

相談の前にそろえておくと早い資料

 あらかじめ手元にあると話が早いのは、法人であれば直前3年の貸借対照表・損益計算書と法人税の納税証明書・確定申告書の写し、個人であれば所得税の納税証明書と確定申告書の写しです。あわせて使用する車両の自動車検査証と講習会の修了証があると判断が進みます。なお営業実績が3年に満たない場合などには、中小企業診断士または公認会計士が作成する経営診断書を求められることがあります。

費用は「申請手数料」と「報酬」に分かれる

 見落とされやすいのが、費用の内訳です。行政庁に納める申請手数料と行政書士に支払う報酬は別のもので、収集運搬業の申請手数料は新規81,000円・更新73,000円とされています。これは誰が申請しても同額です。また積卸しを行う区域ごとに許可が必要となるため、複数の都道府県にまたがる場合は自治体ごとに手数料が発生する点も見込んでおくと安心です。

依頼することで得られるもの

 依頼の利点は書類作成の代行だけではありません。自治体ごとに異なる様式や添付資料の運用を踏まえて準備できるため、補正のやり取りを減らしやすいことに大きな意味があります。さらに許可を取った後も、車両の増減や役員変更に伴う変更の手続、許可期限(5年、優良認定を受けた場合は7年)ごとの更新といった管理が続きます。期限管理の負担を相談先と分け合えることは、事業を続けるうえで小さくない安心につながります。

まずは現状の確認から

 要件がそろっていない段階でも、何から整えればよいのかが分かれば準備は動き出します。講習会の日程や決算の時期など自分の都合だけでは動かせない要素がある以上、逆算して段取りを組むことが結局は近道です。早い段階で現状を確認しておくことが、無理のない許可取得と、その後の事業を守ることにつながります。

【産業廃棄物収集運搬業許可について相談する】

※本記事は一般的な情報提供を目的としています。
内容は行政書士 吉田哲朗(行政書士吉田哲朗事務所 代表)が確認し、公開時点の法令・運用基準に基づき監修しています。
実際の申請要件や判断は、各行政庁の指導に従ってください。

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吉田哲朗
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