産業廃棄物の処理を委託する際、必ず行わなければならないのが許可証の確認です。

排出事業者には「委託基準遵守義務」があり、無許可業者や許可内容と合致しない業者へ委託した場合、排出事業者自身も法的責任を問われる可能性があります。

本記事では、実務上押さえるべき確認ポイントを整理します。


1 許可の有無と種類の確認

産業廃棄物処理業は、廃棄物処理法に基づき都道府県知事等の許可を受けなければ行うことができません。

まず確認すべきは、

・収集運搬業なのか
・処分業なのか

という許可の種類です。

例えば、収集運搬のみの許可しかない事業者に処分まで委託することはできません。
委託内容と許可内容が一致しているかを確認することが前提です。


2 許可行政庁と業務エリア

許可は都道府県等ごとに付与されます。

収集運搬業の場合、実務上は積込み地や荷下ろし地の所在する区域の許可が必要となる場合があります。

単に「近隣県の許可を持っている」だけでは足りません。
実際の運搬経路や処理場所と、許可区域が一致しているかを確認します。


3 取扱品目の確認

許可証には、取り扱える産業廃棄物の種類が明記されています。


・廃プラスチック類
・金属くず
・汚泥
・廃油 など

排出する品目が許可対象に含まれていなければ、委託はできません。

品目確認は最重要事項です。

特に、石綿含有廃棄物や特別管理産業廃棄物などは区分が異なるため、慎重な確認が必要です。


4 有効期限の確認

産業廃棄物処理業の許可には有効期間があります。

通常は5年間で、優良認定を受けている場合は7年間となります。

有効期限を過ぎていないか、更新済みかどうかを必ず確認します。
更新申請中であっても、期限管理は厳格に行われます。


5 写しの確認と公表情報の活用

実務では、許可証の写しを受領して確認するのが一般的です。

加えて、行政庁が公表している許可業者一覧や処分情報を確認することで、より確実なチェックが可能です。

書面確認と公表情報の二重確認が望ましい対応です。


6 変更事項の有無

次の事項に変更がないかも確認します。

・商号や所在地
・役員の変更
・事業の一部廃止
・車両や施設の変更

許可証が有効であっても、必要な変更届が未提出の場合、問題が生じることがあります。
委託契約締結前には、最新情報かどうかを確認することが重要です。


まとめ

産業廃棄物処理業許可証の確認は、形式的な手続きではありません。

排出事業者としての法的責任を守るための基本行為です。

確認すべきポイントは、

・許可の種類
・許可行政庁と区域
・取扱品目
・有効期限
・変更事項

これらを確実に確認することが、適正処理の第一歩となります。


※本記事は一般的な情報提供を目的としています。
内容は行政書士 吉田哲朗(行政書士吉田哲朗事務所 代表)が確認し、公開時点の法令・運用基準に基づき監修しています。
実際の申請要件や判断は、各行政庁の指導に従ってください。

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