
産業廃棄物の収集運搬では、複数の都道府県をまたぐ運搬になることが多くあります。
その際に問題になるのが、積卸しを行わない都道府県を通過するだけの場合でも許可が必要かという点です。
結論からいうと、許可が必要かどうかは「積卸しを行う区域」を基準に判断するのが基本です。
本記事では、法令の考え方と実務上の運用に基づいて整理します。
1.収集運搬業の許可は積卸し区域を基準に考える
廃棄物処理法では、収集運搬業の許可について、当該業を行おうとする区域(運搬のみの場合は積卸しを行う区域)を管轄する都道府県知事等の許可を受ける必要があるとされています。
つまり収集運搬のみの場合は、
- 積込みを行う都道府県
- 積卸しを行う都道府県
について許可が必要になります。
ここが重要で、許可の判断基準は「通る県」ではなく「積卸しを行う県」です。
2.通過するだけの都道府県は通常許可不要
次のような場合を考えます。
愛知県で積込み
↓
岐阜県を通過
↓
長野県で積卸し
この場合
- 愛知県 → 許可必要
- 長野県 → 許可必要
- 岐阜県 → 通過のみ
となります。
このように、
- 積卸しをしない
- 積替えをしない
- 保管をしない
場合には、その県内で収集運搬業を行っているとは通常扱われません。
したがって、単に通過するだけの都道府県については、原則として許可は不要と整理されます。
3.通過県でも許可が必要になるケース
ただし、次の場合は通過県でも許可が必要になります。
■ 積替えを行う場合
途中で荷を下ろして別の車両に積み替える場合は、その都道府県で収集運搬業を行っている扱いになります。
この場合はその県の許可が必要です。
■ 保管を行う場合
一時的でも保管を行う場合は、積替え保管ありの許可対象となります。
- 設置基準
- 施設要件
- 事前相談
などが必要になります。
■ 積卸しを行う場合
当然ですが、途中の県で処分場へ搬入する場合はその県の許可が必要です。
4.自治体ごとに運用差があるため事前確認が必要
法令の基本は共通ですが、
- 政令市の取扱い
- 積替えの判断
- 許可区域の解釈
- 運搬のみの判断
などは自治体ごとに差があります。
特に
- 複数県をまたぐ運搬
- 積替え保管を含む運搬
- 政令市区域を通る運搬
などは個別判断になります。
そのため実務では搬出側・搬入側の行政庁へ事前確認するのが安全です。
5.まとめ
積卸しを行わない都道府県を通過する収集運搬は
・許可は積卸しを行う区域を基準に判断する
・通過のみなら通常は許可不要
・積替え・保管・積卸しを行う場合は許可必要
・自治体ごとに運用差があるため事前確認が重要
となります。
収集運搬許可は、どこを通るかではなく、どこで業を行うかで判断されます。
ルートが複数県にまたがる場合は、事前整理をしておくことが重要です。
※本記事は一般的な情報提供を目的としています。
内容は行政書士 吉田哲朗(行政書士吉田哲朗事務所 代表)が確認し、公開時点の法令・運用基準に基づき監修しています。
実際の申請要件や判断は、各行政庁の指導に従ってください。
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