水銀使用製品産業廃棄物とは、環境省が示す対象(表A・表B等)に該当する水銀使用製品、一定の組込製品、または水銀使用の表示がある製品が、事業活動に伴って廃棄物となったものをいいます。

単に「水銀を含んでいる可能性がある製品」というだけでは足りず、制度上、水銀使用製品として整理されているものであることが重要なポイントです。

また、これらが事業活動に伴って排出される場合に限り、産業廃棄物として扱われます。


法的な位置づけと考え方

水銀使用製品産業廃棄物は、産業廃棄物処理法上の20種類の区分が新たに増えたものではありません。
既存の産業廃棄物区分を前提としつつ、水銀という物質の特性を踏まえて追加的に整理された概念です。

そのため、外見上は「ガラスくず」や「金属くず」に該当するように見える場合であっても、水銀使用製品であることを考慮した取扱いが求められます。


対象となる代表的な水銀使用製品

水銀使用製品産業廃棄物に該当し得るものとして、次のような製品があります。

・蛍光ランプ、水銀灯などの照明機器
・水銀体温計、水銀血圧計などの計測機器
・水銀スイッチを含む電気機器や制御装置

これらは、事業所等から排出される場合に、水銀使用製品産業廃棄物としての管理が必要となります。
なお、家庭から排出される場合は、一般廃棄物として別の回収ルートが設けられている点に注意が必要です。


排出事業者が注意すべきポイント

水銀使用製品産業廃棄物については、排出事業者に対し、次の点が求められます。

・破損や解体による水銀の飛散を防止すること
・他の廃棄物と適切に区分して保管・運搬すること
・処理可能な許可業者へ適正に委託すること

また、委託契約書やマニフェスト等には、水銀使用製品産業廃棄物である旨を正確に記載する必要があります。


まとめ

水銀使用製品産業廃棄物は、
「水銀が使用されている製品であること」
「制度上の対象製品であること」
「事業活動に伴って排出されること」

という点を正確に押さえて判断する必要があります。

性状だけで安易に判断せず、制度上の位置づけを踏まえた対応が、適正処理につながります。


※本記事は一般的な情報提供を目的としています。
内容は行政書士 吉田哲朗(行政書士吉田哲朗事務所 代表)が確認し、公開時点の法令・運用基準に基づき監修しています。
実際の申請要件や判断は、各行政庁の指導に従ってください。

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