
1.ガラスくず、コンクリートくず及び陶磁器くずとは何か
ガラスくず、コンクリートくず及び陶磁器くずは、産業廃棄物の中でも判断を誤りやすい品目の一つです。
建設現場や解体工事、製造工程など、さまざまな事業活動から排出されますが、性状や由来によって他の品目に該当する場合があるため、機械的な判断は避ける必要があります。
この品目は、単に「ガラス」「コンクリート」「陶磁器」であれば該当するというものではなく、混入物・形状・発生工程を踏まえた実質的な判断が求められます。
2.ガラスくずの判断例
ガラスくずに該当する代表例としては、以下のようなものがあります。
- 建築物の解体により発生した窓ガラス
- 工場から排出された割れたガラス製品
- ガラス瓶の製造工程で生じた不良品
一方で、注意が必要なのは、ガラスと他の物質が一体化している場合です。
例えば、ガラス繊維が樹脂と複合している場合には、単純にガラスくずとは扱われず、性状に応じて別の産業廃棄物として判断されることがあります。
3.コンクリートくずの判断例
コンクリートくずは、建設工事において最も多く排出される品目の一つです。
- 建築物や構造物の解体により生じたコンクリート塊
- 舗装工事で撤去されたコンクリート舗装
ここで重要なのは、鉄筋の有無や付着状況です。
鉄筋が付着していても、コンクリートが主体であれば通常はコンクリートくずとして扱われますが、分離が容易でない場合や他の廃棄物が大量に混在している場合は、取扱いに注意が必要です。
4.陶磁器くずの判断例
陶磁器くずには、以下のようなものが該当します。
- 便器、洗面器などの衛生陶器
- タイルや瓦などの建材
- 割れた食器類(事業活動により排出されたもの)
家庭から排出される食器類は一般廃棄物となりますが、事業活動に伴って排出された場合には、陶磁器くずとして産業廃棄物に該当します。
この「誰が・どの活動で排出したか」という視点が、判断の分かれ目になります。
5.他品目との区分で問題になりやすいケース
実務上、特に問題になりやすいのが次のようなケースです。
- ガラス・陶磁器が金属やプラスチックと一体化している
- コンクリートに木くず・紙くずが大量に付着している
- 解体混合物として分別されないまま排出されている
このような場合、単一品目として扱えず、混合廃棄物としての取扱いや、処分業者の受入基準に従った判断が必要になります。
6.適正な取扱いのための実務ポイント
ガラスくず、コンクリートくず及び陶磁器くずを適正に取り扱うためには、次の点が重要です。
- 排出時点での分別を徹底すること
- 性状が分かるよう、写真や説明資料を残すこと
- 収集運搬・処分業者と事前に品目確認を行うこと
判断に迷う場合は、自己判断で進めるのではなく、行政庁や専門家の見解を確認する姿勢が、結果的にリスクを低減します。
7.まとめ
ガラスくず、コンクリートくず及び陶磁器くずは、一見分かりやすい品目に見えますが、実務では判断が分かれる場面が少なくありません。
重要なのは、名称ではなく、実際の性状と排出状況に基づいて判断することです。
適正な区分と取扱いを行うことで、不適正処理や指導リスクを防ぐことにつながります。
※本記事は一般的な情報提供を目的としています。
内容は行政書士 吉田哲朗(行政書士吉田哲朗事務所 代表)が確認し、公開時点の法令・運用基準に基づき監修しています。
実際の申請要件や判断は、各行政庁の指導に従ってください。
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