
産業廃棄物を処理するための施設を設置する場合、廃棄物処理法に基づき、**一定の施設については「産業廃棄物処理施設設置許可」**を受ける必要があります。
この許可制度は、施設の設置が周辺の生活環境や自然環境に与える影響を抑えることを目的としています。
処理施設設置許可が必要となる施設の考え方
産業廃棄物の処理を行う施設であっても、すべての施設が設置許可の対象となるわけではありません。
設置許可が必要となるのは、廃棄物処理法第15条および関係政令において定められた、「産業廃棄物処理施設」に該当するものです。
実務上は、
①行為が産業廃棄物の処分(中間処理・最終処分)に当たるか
②その処分を行う施設が、政令で定める種類・能力等の要件に該当するか
という二段階で判断されます。
単なる保管施設や積替え施設は、通常は処理施設には該当しませんが、施設の構造や行為内容によっては別途判断が必要となる場合があります。
設置許可における主な審査基準
構造および設備に関する基準
処理施設は、廃棄物の飛散、流出、地下浸透を防止できる構造であることが求められます。
床面や壁面の不浸透化、排水処理設備の設置、悪臭・粉じん・騒音対策などが重要な審査項目です。
処理方法や施設規模に応じて、詳細な構造図や設備仕様の提出が求められます。
立地に関する基準
施設の設置場所については、周辺の生活環境への影響が適切に抑えられるかが確認されます。
用途地域や都市計画との整合性、住宅・学校・病院等との位置関係に加え、洪水や土砂災害など災害リスクへの配慮も審査対象となります。
生活環境保全に関する基準
焼却施設や最終処分場など、一定の施設類型については、生活環境影響調査や縦覧、意見書提出といった手続が法令上定められています。
これらの手続では、騒音、振動、悪臭、水質汚濁、交通影響などについて評価が行われます。
また、自治体によっては、条例や要綱により周辺住民への説明会等を求める運用がなされている場合もあります。
維持管理体制に関する基準
処理施設は、設置後も継続的に適正な管理が行われる体制が必要です。
管理責任者の選任、点検・記録の実施、事故時の対応方法などについても審査されます。
施設は「設置して終わり」ではなく、長期的な管理を前提とした制度である点が重要です。
申請実務上の注意点
産業廃棄物処理施設設置許可は、提出書類が多く、事前協議が重視される申請です。
また、運用や求められる資料は自治体ごとに差があるため、早期に行政庁へ相談し、施設計画を整理することが不可欠です。
特に、処理内容が設置許可の対象施設に該当するかどうかの判断は、計画初期段階で慎重に行う必要があります。
まとめ
産業廃棄物処理施設設置の許可は、施設の種類、構造、立地、生活環境への影響、維持管理体制といった多角的な観点から審査されます。
制度の趣旨を正しく理解し、周辺環境との調和を前提とした計画を立てることが、円滑な許可取得につながります。
※本記事は一般的な情報提供を目的としています。
内容は行政書士 吉田哲朗(行政書士吉田哲朗事務所 代表)が確認し、公開時点の法令・運用基準に基づき監修しています。
実際の申請要件や判断は、各行政庁の指導に従ってください。
- 産廃収集運搬業許可特化事務所
- 行政書士吉田哲朗事務所
申請なら産廃収集運搬申請特化の行政書士吉田哲朗事務所にお任せ下さい。
個人事業主、法人のお客様問わず、たくさんのお問合せを頂いております。
・JWセンターの収集運搬過程終了の行政書士による講習試験アドバイス
・経理的基礎である財務把握はもちろん、中小企業診断士とタイアップ
・最短3日で申請!
〒460-0008
愛知県名古屋市中区栄5丁目19-31 T&Mビル3F-3X
行政書士吉田哲朗事務所
吉田 哲朗
TEL052-380-3173
Mobile:090-6090-0386
Email:info@office-yoshida-te.com
Facebook
Instagram
X(Twitter)
YouTube
投稿者プロフィール

最新の投稿
お役立ちコラム2026年2月22日産業廃棄物処理施設設置の許可に係る基準について
お役立ちコラム2026年2月21日産業廃棄物処理施設を使用した自ら処分とは何か
お役立ちコラム2026年2月20日事業系一般廃棄物の自ら処理とは何か
お役立ちコラム2026年2月19日事業場内外での自ら保管とは何か






