建設工事や解体工事で発生する「廃コンクリート」は、かつては単なる産業廃棄物として処理されていました。しかし、近年では資源循環の観点から、この廃コンクリートを**「再生砕石」**として再利用する取り組みが進んでいます。

今回は、建設業界で注目される廃コンクリート再生砕石について、わかりやすくご紹介します。


■ 廃コンクリート再生砕石とは?

再生砕石とは、建設工事などで発生した廃コンクリートを破砕・選別・品質管理したうえで再利用可能にした骨材のことです。主に道路や駐車場、埋戻し材などに使われます。

再生砕石は、JIS(日本工業規格)や地方自治体の基準に適合するよう加工され、種類ごとに下記のように区分されます。

再生砕石の種類主な用途例
RC-40・RC-30道路路盤材、埋戻し材など
RM-40・RM-30盛土材、敷均し材など
RM-25以下仮設道路、駐車場下地など

■ 再生砕石のメリット

  • 資源の有効活用
     天然砕石の使用量を減らし、限りある資源を守ります。
  • 環境負荷の低減
     廃棄物の削減、CO₂排出の抑制など、循環型社会の構築に貢献します。
  • コスト削減
     新材に比べて単価が安価なことが多く、コスト圧縮に寄与します。

■ 品質は大丈夫?

再生砕石に不安を感じる方もいるかもしれませんが、現在では高度な選別・破砕技術が確立されており、品質管理が徹底された製品が流通しています。公共工事でも積極的に使用されており、信頼性は高まっています。


■ 再生砕石を活用するために

再生砕石を活用するには、次のような点に注意しましょう。

  • 信頼できる再資源化施設を選ぶこと
  • 用途に応じた規格を確認すること
  • 設計者・発注者との合意形成を図ること

特に官公庁案件では、使用にあたって事前協議や品質証明が求められることがあります。


■ まとめ

廃コンクリート再生砕石は、「捨てる」から「活かす」時代の象徴的な資材です。建設現場から生まれた再生素材が、再び新たな構造物の一部として生まれ変わる——この循環の仕組みを積極的に取り入れることは、私たち建設業界に求められる重要な取り組みの一つです。

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吉田哲朗
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