食品ロスとリサイクルの関係

家庭や事業活動の中で発生する食べ残しや売れ残り食品は、本来であれば資源として活用できる可能性があります。しかし実際には、多くがそのまま廃棄され、焼却処分や埋立処分に回っています。
食品ロスの削減は「捨てない工夫」だけでなく、発生した残余食品をどう循環させるかという視点も重要です。ここで注目されているのが、残った食品のリサイクルです。

残った食品は「廃棄物」か「資源」か

残った食品は、利用目的や状態によって扱いが変わります。
食べられる状態であっても、事業活動に伴って不要となった食品は、原則として廃棄物処理法上の廃棄物に該当します。一方で、飼料原料や肥料原料として再利用される場合には、リサイクル資源として位置付けられます。

重要なのは、「誰が、どのような目的で、どの工程に回すのか」が明確になっていることです。ここが曖昧なままだと、不適正処理や違法な転売と判断されるリスクがあります。

食品リサイクルの主な方法

1.飼料化(エコフィード)

パンくず、米飯類、麺類などは、加熱・乾燥処理を行うことで家畜用飼料として再利用されます。
焼却せず資源として循環させられる点が大きなメリットですが、異物混入や腐敗防止の管理が不可欠です。

2.肥料化・堆肥化

野菜くずや調理残渣などは、微生物分解により堆肥として利用されます。
農業分野との連携が前提となるため、安定した回収・処理体制が求められます。

3.バイオガス化

食品残渣を発酵させ、メタンガスを発生させる方法です。
発電や熱利用が可能で、エネルギー回収型リサイクルとして注目されています。

事業者が注意すべきポイント

食品リサイクルを行う場合、単に「リサイクル業者に渡せばよい」というものではありません。

特に注意すべき点は以下のとおりです。

  • 処理委託先が適正な許可・認定を受けているか
  • 処理方法が契約書や仕様書で明確になっているか
  • 一般廃棄物か産業廃棄物かの区分が整理されているか

これらが不十分な場合、排出事業者側が責任を問われるケースもあります。

家庭でできる食品リサイクルの考え方

家庭から出る食品残渣についても、自治体ごとに堆肥化回収やバイオマス回収の取り組みが進んでいます。
生ごみ処理機やコンポストを活用することで、廃棄物の減量と資源循環を同時に進めることが可能です。

食品リサイクルは「処理」ではなく「循環」

残った食品のリサイクルは、単なるコスト削減策ではありません。
環境負荷の低減、資源の有効活用、社会的責任の履行という側面を持っています。

適正なルールのもとで循環させることが、結果として事業の信頼性向上にもつながります。


※本記事は一般的な情報提供を目的としています。
内容は行政書士 吉田哲朗(行政書士吉田哲朗事務所 代表)が確認し、公開時点の法令・運用基準に基づき監修しています。
実際の申請要件や判断は、各行政庁の指導に従ってください。

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