
木くずは、建設現場や解体工事、製造業など、さまざまな場面で発生する廃棄物です。
しかし実務では、木くずが産業廃棄物に該当するのか、それとも一般廃棄物として扱われるのかで判断に迷うケースが少なくありません。
木くずの区分を誤ると、処理委託先の選定ミスや、意図しない法令違反につながるおそれがあります。
そのため、木くずは発生状況に応じて、慎重に判断する必要があります。
産業廃棄物として扱われる木くず
廃棄物処理法では、一定の条件に該当する木くずを産業廃棄物として位置付けています。
代表的なのは、建設工事や解体工事に伴って発生する木くずです。
型枠材、仮設材、解体された木材などは、建設業の事業活動に直接起因して発生するため、原則として産業廃棄物に該当します。
また、製材業や木製品製造業などの事業活動から継続的に発生する木くずも、産業廃棄物として扱われます。
この場合、排出事業者は適正な処理責任を負い、許可を受けた業者へ処理を委託する必要があります。
一般廃棄物となる木くず
一方で、すべての木くずが産業廃棄物になるわけではありません。
家庭から排出される木製家具や日曜大工の端材など、生活に伴って発生する木くずは、一般廃棄物として扱われます。
また、事業者であっても、本来の事業活動と直接関係のない行為によって発生した木くずについては、一般廃棄物と判断される場合があります。
ただし、この判断は市町村ごとの処理体系に左右されることも多く、地域差が生じやすい点には注意が必要です。
再資源化される場合の注意点
木くずは、チップ化や燃料利用など、再資源化されることもあります。
しかし、再利用されるからといって、必ずしも廃棄物に該当しなくなるわけではありません。
有価で安定した取引が行われているか、処理の実態が形式的なものではないかなど、実態として廃棄物といえるかどうかが重要な判断基準となります。
単に「リサイクル目的」という理由だけで判断することはできません。
判断で特に注意すべきポイント
木くずの区分で迷いやすいポイントとして、次の点が挙げられます。
・建設工事や解体工事に伴って発生しているか
・事業活動と直接の関係があるか
・継続的、反復的に排出されているか
・処理費用の負担関係はどうなっているか
これらを総合的に確認し、単一の要素だけで判断しないことが重要です。
まとめ
木くずの判断は、素材そのものではなく、発生の背景と事業との関係性によって決まります。
誤った判断は、排出事業者・処理業者双方にとって大きなリスクとなります。
判断に迷う場合は、早い段階で行政庁の見解を確認し、適正な処理方法を選択することが重要です。
※本記事は一般的な情報提供を目的としています。
内容は行政書士 吉田哲朗(行政書士吉田哲朗事務所 代表)が確認し、公開時点の法令・運用基準に基づき監修しています。
実際の申請要件や判断は、各行政庁の指導に従ってください。
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