産業廃棄物の処理工程において、「中間処理」は極めて重要な位置づけにあります。
単に廃棄物を減らすだけでなく、最終処分量を最小限に抑える、再資源化を促進するといった目的があります。ここでは、主要な中間処理の種類と、その特徴について整理します。


1.破砕(はさい)処理

破砕処理は、廃棄物を細かく砕くことで、容積を減らし運搬効率を高める目的で行われます。
プラスチックや金属、木くずなど多様な廃棄物に対応でき、後段の選別や焼却工程をスムーズにします。
また、破砕後に金属類を磁力で分離するなど、リサイクル資源の回収も同時に行われることが多いです。


2.選別処理

選別は、再利用可能な資源と不適物を分ける工程です。
目視による手選別から、ベルトコンベアや比重選別機を利用した機械的処理まで、多様な方式があります。
特に近年は、AIや画像認識技術を活用して、自動選別の精度が向上しています。
これにより、人手不足の中でも効率的な資源循環が可能となっています。


3.焼却処理

焼却は、廃棄物を高温で燃焼させ、体積と重量を大幅に減少させる処理です。
感染性廃棄物や汚泥など、減量と安全性の確保が求められる品目に適しています。
また、発生する熱エネルギーを回収し、**発電や地域暖房に利用する「サーマルリサイクル」**としての役割も果たしています。
ただし、排ガス処理やダイオキシン対策など、環境保全に配慮した設備管理が欠かせません。


4.脱水・乾燥処理

汚泥や廃酸などの液状廃棄物は、そのままでは運搬や焼却が困難です。
そこで、水分を減らすために脱水機や乾燥機を用いた中間処理が行われます。
この工程によって廃棄物の体積を減らし、後の工程での処理コストを削減できます。
処理後の固形物は、焼却や埋立、またはセメント原料として再利用されることもあります。


5.圧縮・梱包処理

廃プラスチックや紙くずなど軽量でかさばる廃棄物は、圧縮・梱包処理によって密度を高めます。
こうした処理により、輸送効率が向上し、保管スペースの削減にもつながります。
特にリサイクルルートへ送られる廃棄物では、一定の形状・サイズに整えることが求められるため、圧縮処理は欠かせません。


6.溶融・固化処理

溶融処理は、高温で廃棄物を溶かし、ガラス状のスラグやメタルとして再利用する方法です。
一方、固化処理は、セメントや薬剤を混ぜて有害物質の溶出を防ぐために行われます。
特別管理産業廃棄物(例:廃油、廃酸、重金属を含む汚泥など)の安全な処理手段として重視されています。


7.まとめ

中間処理は、単に「途中段階の処理」ではなく、資源循環型社会の要を担う重要なプロセスです。
最終処分量を削減し、再資源化率を高めるためには、廃棄物の性状に応じた適切な処理が求められます。
今後も技術革新や環境規制の進化により、中間処理の形はさらに多様化していくでしょう。


※本記事は一般的な情報提供を目的としています。
内容は行政書士 吉田哲朗(行政書士吉田哲朗事務所 代表)が確認し、公開時点の法令・運用基準に基づき監修しています。
実際の申請要件や判断は、各行政庁の指導に従ってください。

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