―事業継続のリスクを回避するために知っておくべきこと―

事業を営む上で取得した「許可」は、事業の根幹を支える重要なものです。
しかしながら、その許可も違反行為や不適切な運営があれば「取消し」という重大な処分が科されることがあります。今回は、許可取消しの概要と主な原因、企業としての予防策についてご紹介します。


■ 許可取消しの主な原因

以下のようなケースでは、行政庁から許可を取り消される可能性があります:

  • 虚偽の申請
     許可申請時に虚偽の内容を記載していた場合。
  • 法令違反
     廃棄物処理法や建設業法など、関係法令に違反したと認められた場合。
  • 重大な不正行為
     不適正な処理、帳簿不備、不法投棄への関与など。
  • 欠格要件に該当
     代表者が禁固刑を受けた、暴力団関係者との関係が判明した等。
  • 報告義務違反や検査拒否
     監督官庁の報告・検査命令に応じなかった場合。

■ 許可取消しの流れ

  1. 調査・指導
     監督官庁による立ち入り検査や書面調査。
  2. 弁明の機会の付与
     通常、取消しの前に意見陳述や聴聞の機会が設けられます。
  3. 取消処分の通知
     正式に許可取消処分が下されると、即時または指定された期日から事業は停止。

■ 許可取消しの影響

  • 業務停止により顧客・取引先との契約が失効
  • 再許可には長期間を要することも
  • 社会的信用の失墜、行政処分歴の記録

■ 予防と対応策

  • 定期的な法令遵守チェック
     内部監査や外部専門家(行政書士など)による点検を実施。
  • 従業員へのコンプライアンス教育
     現場レベルでの違反を防ぐための研修強化。
  • 行政への適正な対応
     調査や報告命令には誠実かつ迅速に対応すること。

まとめ

許可の取消しは、事業継続にとって致命的なリスクです。
「知らなかった」「うっかりした」では済まされません。
定期的な点検と専門家の支援を受けながら、許可を維持するための体制をしっかり整えましょう。

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