企業が製品を販売するだけでなく、使用後の回収やリサイクルまで責任を持つ時代。
そのような背景の中、注目されているのが「広域認定制度」です。

本記事では、この制度の基本やメリットについて分かりやすく解説します。


■ 広域認定制度とは?

広域認定制度とは、製品の製造・販売を行う企業などが、使用済みの製品や部品を全国から回収し、再資源化や適正処理を行うための制度です。

通常、廃棄物を回収・処分するには、各都道府県ごとに許可が必要ですが、広域認定を受ければひとつの認定で全国対応が可能になります。


■ どんな企業が利用している?

たとえば、以下のようなケースで導入が進んでいます。

  • 全国の家電販売店から使用済みの製品を回収する家電メーカー
  • 自社製品の保守・交換時に回収するOA機器メーカー
  • 資源の再利用を積極的に進めるリサイクル事業者

■ 広域認定制度のメリット

  • 都道府県ごとの許可取得が不要
  • 自社製品を全国で一括回収・処理可能
  • リサイクル率向上や環境負荷の低減に貢献
  • CSRやサステナビリティへの取り組みをアピール

■ 制度利用の主な流れ

  1. 回収・処理の計画を策定
  2. 環境省に申請
  3. 書類審査や必要に応じたヒアリング
  4. 認定を取得後、定期的に報告書を提出

制度の運用には、トレーサビリティ(追跡可能性)や安全な処理工程の確保が求められます。


■ まとめ

広域認定制度は、単に手続きの負担を軽くするだけではありません。
企業が製品のライフサイクル全体を見据え、持続可能な資源利用や環境対策に取り組むことを後押しする制度です。

環境負荷を減らしながら、企業価値の向上にもつながる――
それが、広域認定制度の魅力といえるでしょう。

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