特別管理産業廃棄物は、通常の産業廃棄物よりも毒性や感染性が高く、人体や環境に重大な影響を与える可能性があるため、取り扱いには厳格な基準が定められています。
ここでは、特別管理産業廃棄物を収集運搬する際に特に注意すべき点と、一般の産業廃棄物収集運搬業許可との申請の違いについて解説します。


1.特別管理産業廃棄物とは

特別管理産業廃棄物は、廃棄物処理法において以下のような種類が指定されています。

  • 廃油(PCBを含むもの、揮発性が高く有害なもの)
  • 廃酸・廃アルカリ(強酸性・強アルカリ性で腐食性が高いもの)
  • 感染性産業廃棄物(病院や研究機関から排出される血液・臓器等を含む廃棄物)
  • 廃石綿等(石綿を含む保温材、建材など)
  • 有害な重金属を含むばいじん・汚泥

これらは特別管理産業廃棄物管理責任者による管理が必要で、収集運搬の過程での漏洩・飛散・流出を防止する措置が義務付けられています。


2.収集運搬時に特に気をつけること

(1)容器・車両の基準遵守

  • 液体の場合は耐腐食性容器や密閉容器を使用し、倒れ防止策を講じる。
  • 感染性廃棄物は専用のバイオハザードマーク入り容器に入れ、二重梱包を行う。
  • 車両は密閉構造で、飛散・漏洩防止のための装備が必要。

(2)表示義務

  • 容器や車両には「特別管理産業廃棄物」の表示を明確に行い、運搬中でも第三者が判別できるようにする。
  • 表示には廃棄物の種類、排出事業者名、管理責任者名などを記載。

(3)運搬経路と緊急時対応

  • 万一の事故や漏洩に備え、緊急連絡体制や応急処置方法を事前に準備。
  • 経路上での長時間駐停車や高温・衝撃の多い環境を避ける。

(4)マニフェスト管理

  • 特別管理産業廃棄物用マニフェストを使用し、通常よりも厳格な記載・保存義務が課される。
  • 保存期間は5年間とされ、電子マニフェストにも対応可能。

3.許可申請の違い

特別管理産業廃棄物を収集運搬するには、通常の産業廃棄物収集運搬業許可とは別に、特別管理産業廃棄物収集運搬業許可を取得する必要があります。

項目産業廃棄物収集運搬業許可特別管理産業廃棄物収集運搬業許可
取扱対象廃プラスチック類、金属くず、木くず等PCB含有廃棄物、感染性廃棄物、廃石綿等
講習会産業廃棄物収集運搬課程特別管理産業廃棄物収集運搬課程(より高度な内容)
車両・容器一般的な基準耐腐食性・密閉構造等の追加基準
マニフェスト通常用特別管理用(赤色様式)
許可証別枠で発行別枠で発行(併せて取得可)

4.申請・運用上のポイント

  • 併せて取得する場合でも、それぞれの講習修了証や申請書類が必要。
  • 他県で運搬する場合、県ごとに許可が必要なのは通常の産廃と同様。
  • 実務面では、作業員の教育や車両設備の整備に加え、事故対応マニュアルの常備が重要。

まとめ

特別管理産業廃棄物の収集運搬は、通常の産業廃棄物に比べ、危険性が高く、法令上の規制も厳格です。
許可申請においても、講習や設備要件が異なり、運搬時の管理水準も高く求められます。
事業者は、許可取得後も定期的な教育や安全対策を行い、法令遵守と安全確保を徹底することが必要です。

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吉田哲朗
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