
電子マニフェストは、産業廃棄物の処理状況をオンラインで確認できる便利な仕組みですが、正確に運用しなければ誤入力や遅延が発生し、行政庁から指摘されることがあります。
ここでは、実務で特に注意したいポイントを整理します。
1.登録情報を最新の状態に維持する
電子マニフェストは事前に登録した情報を基に処理が進むため、情報が古いままでは紐づけエラーが起こる可能性があります。
・担当者名や連絡先の変更
・収集運搬車両の追加・削除
・許可証の更新(期限・品目・積替え保管の有無)
変更があった際は速やかに登録内容を更新することが必要です。
2.実績入力の遅れを防ぐ
収集運搬業者や処分業者が入力する「運搬終了」「受入」「処分完了」が遅れると、排出事業者が確認できず、行政庁から遅延として指導を受ける場合があります。
・運搬終了は当日中の入力
・処分業者は受入と完了入力を迅速に行う
・休日・繁忙期にも入力が滞らない体制を整える
入力のタイムラグをなくすことが重要です。
3.委託契約書・許可証と内容を一致させる
電子マニフェストに登録する品目・数量・運搬経路などは、委託契約書および許可証の範囲内でなければなりません。
ミスが多い例は以下です。
・契約していない品目で登録してしまう
・許可されていない品目を選択
・契約数量を超える登録
・積替え保管の有無が契約と異なる
契約と不一致の場合、委託基準違反となる可能性があります。
4.品目・数量・運搬情報の誤入力に注意する
電子マニフェストは手入力が多いため、担当者の理解不足による誤りが発生しやすい仕組みです。
・廃プラスチック類とがれき類の誤選択
・数量の桁間違い
・運搬先の選択ミス
・運搬終了と処分完了の順序間違い
社内で統一した入力手順を定めておくことが効果的です。
5.紙マニフェスト併用時の混乱に注意する
紙マニフェストと電子を併用する場合、情報の重複や入力漏れが起こりやすくなります。
起こりがちな例は以下です。
・紙で処理した内容を電子にも誤って登録する
・電子で登録した内容を紙に控えて二重管理になる
・品目ごとに紙/電子が混ざり、漏れが出る
併用する場合は明確な区別ルールを設けることが必要です。
6.委託先の許可期限を定期的に確認する
電子マニフェスト上で登録ができても、委託先の許可が切れているケースがあります。
・収集運搬業許可の期限
・処分業許可の期限
・積替え保管の許可有無
・追加車両の許可の有無
許可切れでの委託は法令違反となるため、管理体制が重要です。
7.システムトラブルに備えておく
電子システムである以上、ログイン障害やネットワークエラーが生じる可能性があります。
・複数の担当者がログイン情報を把握している
・入力手順書の整備
・事前積込の運用ルール
・緊急時の連絡体制
トラブル発生時でも処理が遅れない仕組みを整える必要があります。
※本記事は一般的な情報提供を目的としています。
内容は行政書士 吉田哲朗(行政書士吉田哲朗事務所 代表)が確認し、公開時点の法令・運用基準に基づき監修しています。
実際の申請要件や判断は、各行政庁の指導に従ってください。
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