産業廃棄物の適正な処理を行うためには、明確で整った処理体制の構築が不可欠です。業務の流れや責任分担を明確にし、誰がどの業務を担当するかを整理することで、法令遵守と効率的な運営が実現できます。

特に、産業廃棄物収集運搬業や処分業の許可申請時には、「業務体制の内容を示す図」(いわゆる体制図)の提出が求められる自治体もあります。


処理体制構築のポイント

  1. 組織の役割分担の明確化
    • 代表者、総括責任者、現場責任者、運転手、事務担当など、それぞれの役割を定義。
  2. 作業手順・業務フローの整備
    • 廃棄物の受け入れ~運搬~中間処理~最終処分までの流れを明確化。
  3. マニュアル・教育体制の整備
    • 法令・安全・マナー等に関する社内教育の実施体制。
  4. 緊急時対応体制の明記
    • 事故・苦情・法令違反などの発生時に備えた連絡系統と対応手順。

体制図の作成方法

体制図は、組織の構造と責任範囲を一目で把握できる図であり、申請書の信頼性を高める資料でもあります。作成時には以下の点に注意します。

  • 縦型の組織図形式代表者から下に向かって責任者、担当者を配置)
  • 担当者の氏名・役職を記載
  • 業務の流れに沿った関係性(矢印や区分)を明記
  • 別紙で各業務の詳細説明を補足する場合もある

まとめ

適切な処理体制を構築し、それを体制図として「見える化」することは、許認可取得だけでなく、現場の安全・効率・信頼性を高めるためにも重要な取り組みです。

行政書士に依頼する場合も、日常業務や現場の実情に即した内容を共有しておくと、より現実的な体制図が完成します。

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