日本では毎年、膨大な量の廃棄物が排出されています。しかし、国を挙げた取組の成果により、近年はその総排出量に変化が見られるようになってきました。本記事では、廃棄物総排出量の推移と、それに伴う社会の動きについて解説します。


■ 廃棄物総排出量とは?

廃棄物総排出量とは、全国の家庭や事業所などから発生したすべての廃棄物の年間合計量を指します。
これは「一般廃棄物(家庭ごみ・事業系一般廃棄物)」「産業廃棄物」の両方を含むもので、環境省が毎年統計を公表しています。


■ 推移の概観(例:2000年〜最新)

年度総排出量(百万トン)主な傾向
2000年約520経済成長に伴い高水準で推移
2010年約430景気低迷・リサイクル意識向上により減少傾向
2020年約400環境規制強化と省資源化の進展
最新(2023年)約390横ばい〜やや減少、循環型社会の成果反映

※数値は環境省発表のデータをもとにした概算です。


■ 減少傾向の背景

廃棄物総排出量が減少している背景には、次のような要因があります。

  • 3R(リデュース・リユース・リサイクル)の推進
  • 企業の環境マネジメント強化(ISO14001など)
  • 自治体のごみ分別政策と啓発活動
  • 人口減少・高齢化による生活様式の変化

■ 産業廃棄物と一般廃棄物の違いにも注目

全体の中で産業廃棄物は約80%前後を占めるとされており、建設業や製造業などがその主な発生源です。一方、家庭から出る一般廃棄物は量としては少ないものの、地域行政にとっては処理負担が大きく、地域ごとの工夫が求められています。


■ まとめ

廃棄物総排出量の推移は、私たち社会全体が「どれだけ環境に配慮した暮らし・産業活動をしているか」を示す重要な指標です。今後もさらなる削減と再資源化の推進に向けて、官民一体の取り組みが期待されます。

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