石膏は建築資材として広く使われており、特に石膏ボード(せっこうボード)は内装材として多くの建物に利用されています。しかし、建設工事や解体工事に伴い発生する廃石膏ボードは、適切な取り扱いをしないと環境汚染や悪臭の原因になることがあります。

本記事では、石膏と廃棄物の関係、そして廃石膏ボードの適正処理について解説します。


◆ 石膏とは?

石膏(硫酸カルシウム)は、天然鉱物の一種で、水を加えると硬化する性質があります。この特性を利用して作られる石膏ボードは、軽量・断熱・防火性に優れているため、住宅・商業施設・学校など多くの建物に使用されています。


◆ 廃石膏ボードが廃棄物になると?

石膏ボードは、建設や解体時に大量に廃棄されますが、そのまま埋立処分すると硫化水素ガスの発生リスクがあります。硫化水素は有毒で、臭気や人体への悪影響の可能性もあり、環境面での課題となっています。


◆ 廃石膏ボードの処理方法

  1. 分別回収が基本
     混合廃棄物とせず、石膏ボードだけを分別して収集することが重要です。これにより、リサイクル可能な状態を維持できます。
  2. 再生利用の推進
     現在では、廃石膏ボードを粉砕し、新たな石膏ボードや土壌改良材などへ再利用する技術が進んでいます。分別が適切であれば、資源として再利用が可能です。
  3. 適正処理業者への委託
     廃石膏ボードを適切に処理できる産業廃棄物処理業者へ委託することが、法令遵守と環境保全の第一歩です。

◆ 法令と注意点

廃石膏ボードは「産業廃棄物」に該当し、「廃棄物の処理及び清掃に関する法律」に基づくマニフェストの管理や処理委託契約書の整備が必要です。また、悪臭対策や近隣への配慮も求められます。


◆ まとめ

石膏は便利な建材ですが、廃棄段階では適正な対応が必要です。廃石膏ボードの分別・再利用・適正処理を徹底することで、環境保全に貢献し、企業としての信頼性も高まります。

建設業・解体業に携わる皆さまは、ぜひ廃石膏ボードの処理体制の見直しをおすすめします。

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吉田哲朗
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